荒川区で評判の歯医者「メグミ歯科クリニック」土曜日も夕方6時まで診療。
母乳やミルクだけで十分?
乳児期前半の赤ちゃんにとって、母乳やミルクはほぼ完全な栄養が含まれる食品です。しかし、、生後5~6ヶ月頃からビタミン、カルシウム、鉄分などの栄養素が不足し、「ミルク」だけから栄養を摂ろうとすると、大量に飲まなくてはならなくなってしまいます。ですから「ミルク」以外のいろいろな食べ物を消化し、その栄養を吸収できるようにならなければいけません。それはその後の成長の過程でも大変重要なのです。生まれてすぐの赤ちゃんでも、母乳やミルクを吸って飲むことはできます。それは食事というよりも、生まれ持った「反射」の一つです。ですから固形状のものを噛み潰して飲み込むことはできません。固形状のものが食べられるようになるには、食べ物に応じた口の中への取り込み方、消化吸収をよくするための口の中での処理の仕方などを覚えていくことが必要となります。このようにお母さんのおっぱいを吸って母乳を飲むことから、固形状のものを噛んで食べられるようになるまでの一連の流れを離乳と言います。離乳は、ほぼ大人と同じものを食べるのに必要な「食物を口に取り込む(捕食)」、「食物を潰して唾液と混ぜる事によって消化を促す(咀嚼)」、「食べ物を飲み込む(嚥下)」の3つをゆっくりと時間をかけて学び、身につけるための大切な過程なのです。離乳は生後5ヶ月頃から1歳3ヶ月くらいまでの約1年間の時期に行うのが良いとされています。その際の食事を「離乳食」と言います。離乳をスムーズに進めていくためには、口の機能と食べ物の形状が調和していることが重要となります。
子どもの成長を暖かく見守る
哺乳から離乳完了までの段階は、乳児から幼児へと成長していく過程と重なっています。食器を使い、自分で噛んで飲み込むことができるようになるまでの流れから順に考えてみましょう。
①初期:唇を閉じて飲み込めるようになる状態
②中期:舌と上顎で食べ物を潰して飲み込めるようになる状態
③後期:歯茎で食べ物を潰せるようになる状態
④完了期:歯茎や歯で噛み潰せるようになる状態
哺乳から離乳への移り変わりは、それぞれの子どもの口・歯の成長や感覚・運動の発達とともに進んでいきますので、個人差があります。何歳までにどの段階という決まったものはなく、子どもの成長に合わせて変化していけばいいのです。食べるという行動の成長は、全身の成長・発達に深く結びついています。成長がゆっくりな子供も、早い子供もいますが、到着地点が同じならば、時期はそれほど気にする必要はありません。あくまでも目安として考え、それぞれの子供に合ったペースで進めていくことが大切です。
赤ちゃんが育っていくということには2つの意味があります。1つは体の形の成長で、もう1つは運動の発達です。食べるということは全身の成長・発達の大切なポイントになります。食べるための手の動きはもちろん、食事は姿勢にも影響を与えます。感覚や心の発達、内蔵の発達とも密接に結びついているのです。乳児の口は生まれもって母乳やミルクを吸うのに、適した形になっていますやがて乳歯が生え
顎の骨も形が変化していきます。この頃に離乳が始まり唇や舌の動かし方、顎の開け閉めの仕方そしてものを噛んで飲み下すことを覚え始めていきます。成長と発達という両方の大きな変化が同じ時期に起こり、ものを噛んで飲み込むことができるようになります。私たちはなにげなく、食べ物を噛んで飲み込んでいますが、唇や歯、舌などの感覚が食べるという行動のために非常に重要な働きをしています。それは、私たちが赤ちゃんだった頃に「離乳」の一連の流れをえてきたからこそできるのです。乳児はおもちゃなどいろいろなものをすぐに口に入れようとします。それは口や唇の感覚が最も敏感だからです。口にものを持っていくことで、その感触を確かめ、そしてさまざまな感覚を体験していくことで、感覚の機能を高めていきます。多くの感覚を体験することで、より複雑な運動もできるようになります。離乳食などでいろいろな食べ物を覚え、その感覚を十分に確かめてもらうことが、子供の発達につながります。
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