矯正治療Q&A                              

Q.矯正治療を途中で中断してしまうとどうなるの?

A.治療の進行具合にもよりますが、治療開始以前よりも歯並びが悪くなることもあります。矯正治療では、抜歯してスペースを確保し治療を行うケースもあります。この場合、途中で治療をやめてしまうと歯と歯の間に隙間ができたままの状態になってしまい、見た目以外にも歯並びや咬み合せが悪くなってしまいかねません。「治療をやると決意したら、最後までやりきること」が矯正治療では大変大事になってきます。転勤や引越等でやもえず治療が中断してしまう場合は必ず担当医と相談しましょう。

Q.治療期間・通院頻度はどれくらいですか?

Ａ．矯正装置装着中は月に一度のペースで、ワイヤーの調整・交換を行います。成人の場合は、この期間が約１年～約３年（個人差があります）ほど続きます。この期間が終了しましたら、矯正装置をはずして動かした歯を安定させる為（後戻り防止）の期間に移行します。ここでは、保定装置（リテーナー）と呼ばれる装置を使い、３～６ヶ月に１回の割合で来院していただき経過観察を行います。一般的にこの装置は、治療でかかった期間と同程度の装着期間が必要です。矯正装置を外した直後は、１日中装着していただくことになりますが、その後は、歯科医師の指示に従い少しずつ装着期間を短くしていくことになります。

Q.矯正治療中は痛みがありますか?

A.矯正治療は、痛みを伴うことが通常です。矯正装置によっては、歯に力を加えると３～５日ほど歯が浮くような痛みが感じられます。痛みにも個人差がありますので、中には、ほとんど痛くないと言われる患者さんもいらっしゃいます。

Q.矯正治療は成人になってからでもできますか?

A.可能です。成人の場合は、歯並びや咬み合せの問題だけでなく、歯や歯の周りの組織の問題が一緒に起きていることが多いので、歯ブラシの充実や定期健診が非常に大事になってきます。また、子供さんと比較して顎の成長がなかったり、歯や骨、筋肉が衰えてきているケースもあるので、矯正治療が可能か検査が必要です。

Q.矯正治療はいつ頃から始めればよいですか?

A.日本矯正歯科学会では、７歳頃までに一度診察を受診することを推奨しています。咬み合せの種類、生え変わりの進み具合などによって治療をスタートする時期が違います。矯正治療を始める前に開始時期を主治医とよくご相談ください。患者さんのご都合でどうしても、「遅すぎる」ということは、決してありませんのでご安心ください。

Q.子供の矯正をすれば、成人になってからの矯正はせずにすみますか?

A.子供の時の矯正治療の目的は、成人の歯がそろった時に正しく咬むように環境を整えることです。子供の時の矯正のみ（第１期矯正）で治療が終了するケースもありますが、多くの場合成人の矯正治療（第２期矯正）が必要になります。ただ、子供の矯正治療で顎や歯に関する複雑な問題を解決しておくと、成人の時の矯正治療が簡単なものになり治療期間も短くてすむ場合があります。

Q.矯正治療は、歯を抜かなければならないのですか?

A.歯と顎の不調和が大きかったり、骨格的なズレが大きかったりと、抜歯しないと咬み合せを綺麗にすることが困難な場合は、抜歯での矯正治療をお勧めする場合があります。子供の時期から矯正治療をすることで抜歯になる確率は大幅に下がります。

Q.治療費はどれくらいかかりますか?

A.当院では初診相談は無料とさせていただいております。相談後に治療を開始するかどうかをご判断いただくのがよいと考えております。実際の治療費に関しては、乳歯のある時期に早期治療を始めた場合と、永久歯全体の治療を行う場合とで異なります。また、いずれの場合もお口のなかの状態により異なりますので、まずはご相談いただきたいと思います。

Q.指しゃぶりは歯並びに影響しますか?

A.悪習癖の代表的なものとして指しゃぶりや、舌を前に突き出す癖があげられます。成長期にそれらが行われることによって、上の前歯が押し出され出っ歯になったり、時には前歯が噛み合わなくなってしまったりということがあります。悪い歯並びにならないよう、低年齢のうちに悪い癖を治すことが大切です。

Q.歯並びは、遺伝しますか?

A.子供の顔が親に似るように、顎の大きさや形も似てきます。このため、親が出っ歯（上顎前突）や受け口（反対咬合）、乱ぐい（叢生）であれば子供も不正咬合になる場合が多いのです。遺伝とは別に、指しゃぶりや頬杖、むし歯や歯が抜けたまま放置した場合など後天的に不正咬合になる場合もあります。

Q.矯正装置は、食事や会話に影響しますか?

A.特に食事制限はありませんが、極端に硬いものや、歯や装置の周りにいつまでも残るようなものは、極力避けたほうがいいと思います。装置を曲げたり壊したりする可能性のあるもの、例えば硬いおせんべい、あめや氷をガリガリかじることは避けましょう。ガムやお餅などは、装置にからまったり、くっつきやすいので、食後はすぐ念入りに歯磨きを行うひつようがあります。